大切な気づき

私のパートナーが禅宗の住職なので、彼と行動を共にするようになった4年前から実家のお墓参りとお掃除は毎月欠かさずやるようになった。
パートナーが墓石を拭いてくれて清掃した後はお花とお線香を供えた後に御経をあげてくれるので、帰る頃はいつもお墓が元気になっているのを感じる。
お陰様で勤務先の病院では私が担当している病棟の看護師長さん他スタッフの方々と良いチームワークで勤務できていると思うし、何と言っても無事に3回目ワクチン接種も済み、最前線に身を置いているとはいえ未だ新型コロナウイルスに感染することなく、これまで無事に勤務できている。毎日パートナーが、本当にご先祖様と神仏のお陰さま以外の何ものでもない、と言うのだが正にその通りである。しかし、実際のところパートナーのお陰であると言っても過言ではない。
入院している患者さんはコロナ感染防止という理由でご家族とも面会することができず、狭い病床の限られたスペースで日々闘病・治療されている。
私の担当病棟は心臓血管なので処置も迅速かつ的確に行わないといけない箇所であるため、看護師さん達は本当に大変である。
更にコロナ渦環境下で入院している重症患者さんとコミュニケーションを取りながら、昼夜関係なくICU(集中治療室)、CCU(冠疾患専門治療室)に担ぎ込まれる患者さんの対応もしなくてはならない。
またそれを全て統括する師長さんも、本当に凄い精神力である。
中世、近世では医師は占星術師でもあったという記録を読んだことがある。
自分が今、人の生死に関わる現場に身を置くようになり、人間の本質というものをリアルに見られるようになったお陰で、占いに対する考え方はほぼ180度覆された。
占い師になるというのはある意味、医師や看護師になるというのと同じ事である。
お客様の相談内容がおみくじレベルで良い場合と、治療と同じく時間と精神力が必要な場合と2パターンあるとしたら、後者の場合、占い師は時間をかけてそれに付き合っていかないといけない。
自分の問題を解決できるのは他ならぬ自分自身しかいないということを占い師が身をもって自覚していないと駄目なのだが、占い師は本当に必要な時にだけ手を貸して、あとは見守り続けるという忍耐強さがなければ、この職業への適性はないと思う。
ネットを筆頭に本やテキストには色々それらしい言葉が書いてあるので引用はできても、勘の良い人には「教科書通りの事を言ってるだけ」と見抜かれる。
自分が社会できちんと活動して経験の中から生まれた言葉との違いはそこにある。
占い師になるためにネットや本だけで勉強している人は、是非社会に関わって活動してほしい。私達占い師が鑑定するのは、二次元の世界ではなく、大半が生身の社会人なのだから。

いくら惑星配置からの援助が得られなくて逆境の時だったとしても、本人がどうしても今やりたい!と思う事であれば余程の事でない限りは否定しないようにしている。但し失敗したらこうなっていくであろうという可能性だけは伝えるようにしている。
人(自分)は、わかっていても失敗したことには大方納得できるから。
しかし、逆境というのはある意味本当に凄いチャンスなのだ。
それは今の環境下で学んだ事で、カタツムリみたいに生きていた人が逆境に追い込まれて始めてリアルかつ真剣に頑張った結果、とんでもない幸運を瞬時に手にした、という事があったから。
そして、その人のそんな報告を聞きながら無事に働ける日々をとてつもなく平穏だが幸せに思う。